東京の地下鉄が大好きなわたくしですから、この本を取るのは自然です。
東京の地下鉄について、歴史や車両や路線などの属性を網羅的に記述してありました。なお完全に個人的な感想ですが、わたくしは東京の地下鉄路線や歴史については、だいぶマイナーなところも概ね把握しているので、あらたな発見というところはありませんでした。
そのうえで、東京の地下鉄についての基礎からマイナーな雑学まで幅広く記述されているので、この1冊があれば充分に知識がつくと思いました。
ただ、逆にいうと読者層のターゲットというか、わたくしみたいな地下鉄マニアへの本なのか、それともそうでない人向けの本なのか、そこが解りづらいかなと思いました。
たとえば、車両の制御形式について、「チョッパ制御」については詳しい説明がありましたが、「VVVF制御」については詳しい説明がありませんでした(見落としかも)。ちなみにわたくしは車両の制御形式についてはよく解っていないので、ここで初めて「チョッパ制御」とは、について知った感じです。
マニア向けであれば車両の制御形式の説明はいっさい省いてよいと思いますし、そうでなければ「VVVF制御」の説明は必要だったと思います。「VVVF制御」ってなんなんだ。
このように記述内容の濃淡はありましたが、多くはないページ数に東京の地下鉄についての充分すぎる情報がギッチリ詰まっていましたので、興味がある方はぜひ読んでいただきたいです。