自分の判断が妥当かどうかは、判断を下しているときには往々にして解らず、その後の時点時点においての結果から妥当性を評価することしかできないと思います。
判断を下した6ヶ月後の評価、3年後の評価、10年後の評価…。時空の断面ごとに、判断の妥当性は変化するでしょう。
いまのマンションを購入する際、比較検討していたマンションが別にありました。
そのマンションはいまのマンションより金額が安い上に専有面積は広く、片側1車線の道路の向かいにはコンビニがあり(徒歩1分未満)、建築評価も高かったのでかなり迷ったのですが、駅からの距離や「近隣商業地域」という用途地域の懸念、駅がマンションの東側にあるので延々と朝日を浴びながらの出社は夏はこたえる、といった理由から購入を見送った経緯がありました。その中でも「コンビニ目の前」は、本当にベンリそうに思えていました。
天気がよいので自転車で散歩していて購入を見送ったそのマンションの前をたまたま通ったところ、マンションの目の前にあったコンビニが高齢者ケアの施設になっていました。
あぶね〜…!
いまのマンションではなくそのマンションを購入していた人生ルートBを想像すると、本当に恐ろしいです。「家の前がコンビニって本当にベンリだな〜」と思っていたらいきなり閉店。「マジか…別のコンビニ入ってくれ…」と思う間もなく高齢者ケア施設に。イヤすぎる。
ちなみにいまのマンションの近くにもコンビニはあるので(徒歩2分くらい)、それほど不便ではありません。また、マンション購入時にはなかったのですが、購入3年後くらいにディスカウントスーパーが徒歩4分のところに開店したり、その向かいの工場跡地には大規模なスーパーが来年開店するようです。
着々とベンリになっているいまのマンション付近の環境を考慮しても、そのマンションを選択していた人生ルートBでは悔いが残っていたでしょう。
さらにいうと大腸肛門科もいまのマンションから徒歩5〜6分くらいなので、きっと同じように爆心地(*)が「終了」していた人生ルートBのことを想像すると、震えが止まりません(爆心地の)。
マンション購入の判断を下した5年後(いま)の評価としては、その判断は妥当であったと言えると思います。
ただ、さらに5年後はどうかは解りません。この超高齢化社会において、はす向かいのコンビニとディスカウントスーパーと工場跡地のスーパーおよび大腸肛門科すべてが高齢者ケア施設になる可能性も、決してゼロではないのです。
—
(*)爆心地…包み隠さずいうと、肛門のこと