秋めいてきたとはいえ、まだ暑いこともあります。
出勤し自分の席に着いたら、机の上に常備してあるウチワで扇ぎます。このときにいまだに思い出すのは、「扇いでいいのは1秒間に3回まで」です。
中学生の頃、夏の暑い日でした。当時は教室に冷房などなく、わたくしたちは下敷きか何かでパタパタ扇いで授業を受けていました。そのようすを見た科学の先生は、「扇ぐのは1秒間に3回までにしろ」と指摘してきたのです。
これは、扇ぐことによって周囲に生じる風で下がる温度と、扇ぐことによって手首に生じる熱で上がる温度の、もっともバランスのとれた扇ぎ回数が「1秒間に3回まで」であるということによります。それより秒間の扇ぎ回数を増やせばかえって熱くなりますし、逆に減らせば温度は下がりません。
科学の先生の発言です。説得力も光ります。
わたくしは「なるほど」と思い、その後の人生において「1秒間に3回まで」を目安に扇いできました。とても暑いときは扇ぎ回数が増加しがちですが、この発言をすぐに思い出し自制します。
いまになって思うのは、「生徒がパタパタパタパタ扇ぐのがウザかったから適当なことを言ってパタパタ数を抑えたかったのでは?」なのですが、信憑性がゼロとも言えなそうな理論です。でもまあ、どのように検証するのかはさっぱり解りませんし、真偽はどうなのでしょうか。
けさも少し蒸し暑かったので、「1秒間に3回」のペースでゆったり扇いで、熱を帯びたカラダを落ち着かせました。