(前回の続き)
白浜に来たのは、『ホテル川久』に泊まるのが目的です。
現在の『ホテル川久』は、バブル期の1991年にオープンした一口2000万円の会員制ホテルです。全室スイートルームとなっている館内は、すべてが絢爛豪華に作られています。もちろん外観も壮麗かつ見事。
贅をつくすとはまさにこのこと。これでも低いランクの部屋なのです。すべてが豪華でくらくらしてきます。
なお、一口2000万円だったのはバブル時代。いまはこのホテルに、一般的な価格で泊まることができます。素晴らしい。利益は出ているのか。
夕食はバイキングでしたが、握り寿司を目の前で握ってくれたり、松茸の土瓶蒸しを目の前で作ってくれたり、なんらかのデザートを目の前で炎とともに作ってくれたりと、そこいらのホテルとは一線を画していました。そしてすべての食べ物が当然のごとく美味しい。
これが一般的な価格で泊まれるとは。大丈夫か。やっていけるのか。
これらに加え、大浴場や露天風呂は清潔で広く、温泉の泉質もよく、いままで全国いろいろな温泉旅館やホテルに泊まりましたが、コストパフォーマンスは最高だと思います。生きている人はみな、泊まるべきと思います。
翌朝、ホテルから駅までの送迎バスの中で、別のグループのババアが「浴衣から服に着替えないとメシを食えないのが不便」「バイキングがめんどくさい」などと言っていましたが、「あの装飾や設備やホスピタリティを享受しておいて、そんな文句いう? どういう人生を過ごしてきたの? 生きている人以外なの?」と思いました。あとバイキングって知ってて予約したんじゃないのか。
白浜『ホテル川久』でホクホクしたわたくしたちは、神戸へと向かいます。
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ホテル川久
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