カゼをひいてしまい、病院に行きました。
むかしは病院で直接クスリを受け取れたのですが、いまは医師の処方せんを持って薬局に行き、薬剤師からクスリを受け取る段取りになっています。『医薬分業』というヤツですね。
メリットもデメリットもあるようですが、現在ではこれが一般的となっています。
そう、むかしは薬局で薬剤師さんと接する機会がなかったのです。つまりわたくしは、「薬剤師」という存在を知らなかった。
小学校のころ、すなわちまだ『医薬分業』が一般的でなかったころ、友だちが「薬剤師になりたい」と言っていました。
(えっ、ヤクザ医師…? ヤブ医者のこと…?)
公正な反応だと思います。まったくもって違和感がなく、大いに正しい。
松岡少年は「薬剤師」を知らない。だから「ヤクザ医師」だと解釈する。
わたくし「ヤクザ医師ってなに? 何する人?」
友だち「薬剤師っていうのは、お医者さんから指示されたクスリを患者さんに渡す人だよ」
わ「お医者さんとは違うの?」
友「お医者さんとは違って、診察はしないの」
なるほど、診察できないからヤクザ医師なのね!
わ「そっかー、お医者さんみたいな仕事か〜。なれるといいね(『医師モドキ』だと思ってちょっとバカにしている)」
このカン違い、高校生くらいまでしつづけていました。
高校生のわたくし「えっ、ヤクザ医師ってヤクザな医者のことじゃないの?」
母親「薬剤の師よ。あきれた〜」
わ「まぎらわしいんじゃ! ガシャーン!(家財を破壊)」
母「あーっ! お父さん助けて〜!」
上段の後半の2行はウソですが、高校生くらいまで間違えて覚えていたのは本当です。
こういう経験を重ねてわたくしは歩んできました。いまだに自分の使っているコトバが妥当なのかは疑心暗鬼なまま。