走っているあいだ、呼吸は激しくなり多量の酸素を必要とします。
わたくしはスポーツジムにおいて、トレーニングマシンを利用した筋トレののち、トレッドミル(ランニングマシン)で30分くらい走るようにしています。
筋トレしたあとで有酸素運動をするのがよいと、ジムのインストラクターのかたにお聞きしました。なにがよいのか、どのような効果が得られるのか、その差はなにか、はすべて忘れました。手段だけを目的にする悪いクセです。
わたくしの通っているジムではトレッドミルは横1列に並んでいて、それぞれの間隔はほぼありません。よって、隣で走っている人ともかなり近接しています。
なのでときどき、くさくなります。すぐ隣の人の体臭がダイレクトにわたくしまで到達するのです。
とはいえ、かなり汗をかくので仕方ありません。おそらくわたくしもくさいでしょう。
でも今日は、ぜったい誰か屁をこいていたんだよなあ。しかも何度も。
冒頭で書いたとおり、走っているあいだは多量の酸素を必要とするのです。
「あっ、屁くさい!」と思っても深い呼吸を止めることはできず、余すことなく吸ってしまいます。「安定したリズミカルな呼吸」はランニング中の必須条件です。
「すーっ(屁くさいな…) はーっ」
「すーっ(まだ屁くさい…) はーっ」
「すーっ(えっ、まだ屁くさい…) はーっ」
「す… はーーっ」(屁くさいので吸うのを短くした)
呼吸は乱れ、足がもつれます。屁でも人を殺めることができる。
屋外のランニングは、意外と難易度が高いです。
天候の変化、地面の状態、他の交通、あるいはペースの守りかた。これらの課題がすべて解消されている室内のトレッドミルにわたくしは慣れているので、屋外ランニングはたいへんだな、と思いました。
しかし、この「誰かの放屁」。
トレッドミルには思わぬ盲点がありました。