地学が大好物のわたくしですから、この本を手に取るのは自然です。
「地学のツボ」という書名のとおり、天文や気象、地震といった地学全般の要所が解りやすく述べられています。図表も豊富で、プレート境界型地震の絵の海にサカナもいてかわいい。
とはいえ、わたくしにとってはおなじみな内容でしたので、あまりあらたな発見や知識の蓄積はなく、いままでの理解をおさらいしつつの読了となりました。相変わらずアノマロカリスとかカンブリア大爆発の生物はキモい。
地学は、距離や大きさや期間などが莫大すぎるので(光年とか億年とか平気で出てくる)、一見して日常生活とは離れた学問のように思えますが、反面、地震や気象や火山噴火は日常生活に直接的に影響を与えるものです。事実として知りようもない宇宙の始まりや遠い天体の理解を深めずとも、地震や気象や火山噴火のメカニズムは知っておくべきでしょう。
わたくしたちが立っているこの地球への理解を深める、つまり「地を学ぶ」には最適の本かと思いました。
平易な表現で読みやすく解りやすく書かれ、時おり「本を読むこと自体への解説」なんかも出てきます。地学の理解へ第一歩として、本書はオススメです。