論理学をもっと学びたいな、もし入門できるものなら入門したいもんだな、と常に思っているわたくしですから、この本を手に取るのは自然です。
論理学は数学的な側面ももっているため記号的に論じられることが多いなかにあって、本書では記号をいっさい排除し言葉や文章で論理学を丁寧に説明しています。
平易な文章で論理学の基礎が理解できますが、文中に出てくる練習問題では引っかかってしまうことも多く、やはり難しいなといった印象もありました。理屈は解るけど、文章問題になってくるとおや? となる。これはもうわたくしのアタマがよくないだけだと思います。本は悪くない。
それにしても、論理学を学ぶと、物事に「ある傾向」が見られた場合、それを「過度に一般化」することのばからしさがよく解ります。
冗談や利害のない会話でこれをしてもまあ問題はないと思うのですが、真剣な議論とか命をかけた局面でこれをしてしまうのはよくないですね。あえてぼんやり書いてますが、気をつけたいところです。
前提や背景が同一でない以上、PさんがAをBにしてXになったからといって、QさんがAをBにしてもXになるとは限らないですから。
ちょっと脱線してしまいましたが、記号だらけの論理学で「これを理解するのはムリだぜ」と思った方にはオススメです。