空手などでその技術やチカラ強さを表現するために、「瓦割り」をすることがあります。
何枚・何十枚と重ねた瓦を手刀で割り、定量的にそのチカラを計れることで、誰が見ても「おっ!」と感銘できますね。
でも「瓦」って、そんなに身近じゃない。
「瓦」、日常生活で触ることありますか?
当然、屋根に瓦を葺くような仕事をしていれば日常的に瓦に触れるようなことがあると思いますが、逆にいえば、そうでもない限り瓦に触れることはないと思います。触れるものでないのであれば、その硬さがどの程度のものか、知る由もない。「あの瓦を手刀だけでこんなに割ることができるの!?」という感動はないでしょう。
そもそも瓦、屋根の上に乗っちゃってて目に入らないしなあ。個人的な感覚としては「地震が発生した時や台風が上陸した時に落ちて割れるもの」という認識です。
そう、「落ちて割れている」のが瓦。すでに割れちゃってる。
そのような、あまり馴染みのない「瓦」を、ウデ自慢のために割ってみてもなあ。
iPhoneとかにできませんかね。
iPhoneを手刀で割ったら「まじで!? すごすぎ……」ってなると思います。
iPhoneをはじめ、スマートフォンの硬質感は万人に共通しています。そのiPhoneやスマートフォンを手刀で割り、あまつさえ何枚も重ねて割れば、もう唯一無二のヒーローです。いまこうして文章に書いてみても、「手刀のみでiPhoneを割る人」の想像がつきません。
馴染みのない「瓦」より、おなじみのiPhoneを。
尺度はなるべく一般に合わせたほうがよいです。
いろいろ調べたところ、「『瓦割り』用の『瓦』は、ふつうの『瓦』より割れやすいようにできている」とのことで、もはや「瓦割り」、意味が解りません。なんなんだ。