よせばいいのに、会社で運動会がありました。
弊社はそれなりに規模が大きいうえにプロジェクト単位に職場が点々としているので社員どうしの横のつながりが少なく、それを是正するためのひとつの施策として運動会を挙行するのです。
とはいえ、別の部店やプロジェクトの人間と「ウェーイwww」みたいになるほど弊社社員のコミュニケーション能力は高くなく、だいたいは知ってる人どうしで固まっているのが関の山です。わたくしは会場外のひと気の少ないあずまやで本を読んだりしていました。
このように目的を達成できていない、手段と目的が逆転しているようなプロジェクトは改善すべきだと社内研修でも言っているじゃないか、わたくしはそう、声を大にして言いたい。
運動会は会社行事ではあるものの任意参加なので行かなくてもいいのですが、結局われわれ社畜のかたがたは、上司の上司の上司からの圧力で参加せざるを得なかったのです。
そんな中、同じように上司の上司の上司からの圧力でイヤイヤ参加することになった先輩の自宅では、奥さまの小学校低学年のお子さんとで、出掛けにこんなやりとりがあったようです。
奥さま「いままで見たことないくらいに憂鬱な表情ね」
先輩「えっ、まあそうだけど…」
お子さん「あれ? パパきょうは仕事なの?」
先「きょうは運動会なんだ」
子「じゃあ月曜日はおやすみなんだね!」
先「あっ、いや月曜日は仕事だよ」
子「えっ、学校は運動会があると月曜日お休みだよ?」
先「運動会は仕事じゃないから…」
子「ふーん…、学校でも運動会は勉強しないのになあ…」
先「そうだね…」
お子さんから繰り出されるど真ん中の正論に、二の句が出ません。これぞ社会の闇。目的を達成できていないのに、あまりにも甚大な犠牲が、そこにはあったのです…。