武蔵野線で謝罪する

このWebサイトを始めた理由や目的のひとつに、「備忘録」という側面があります。

30代も中盤になると、記憶力の低下が本当にはなはだしいです。
人間の記憶領域の総量はきっと有限で、生まれてから37歳のいままで、その有限の領域を使い潰しつづけているのですから、その領域の「あそび」みたいな部分はどんどん減っていき、さらには記憶の断片化も起きていることでしょう。そういう理由もあり、記憶力は確実に低下していきます。

だからわたくしは、このWebサイトに「備忘録」的な側面をもたせ、そのときの出来事だったり過去のおもしろかったことなどを書き残しているのです。
Web上の文章は記憶のようにかすむことはなく、そのままの姿でありつづけます。

いっぽうで、年齢を重ねて「覚えられなくなった」のではなく、「思い出せなくなった」のだという意見や研究結果もあります。
人間の記憶領域の総量は有限ではあるものの、生まれてから死ぬまでをすべて記憶することは可能で、ただ単純に「思い出せなくなる」のだというのです。記憶にはすべてインデックスのようなものがあり、そのインデックスが「見つからなくなる」のだと。
たしかに、そのインデックスに合致するシチュエーションがふとした瞬間に訪れ、急激に記憶が呼び起こされる感覚というものもあります。
ちょっとした文字列だったり、においや空気感だったり、ごく短い音楽のフレーズから、記憶が呼び起こされ、記憶が光景を作り上げ、光景が文章となり、文章が論理を組み立てていくことも多いです。

こういう経験から、「あっ、この光景をテキストにしていこう」「この考えをテキストにしていくと面白いな」などと思った瞬間、わたくしはそのテキストのインデックスとなるタイトルを、ブログツールの「タイトル」欄に書きます。「思い出せる」ように。
後日 時間ができたときに、その「タイトル」から「何を書きたかったか」を思い出し、テキストにしていくのです。

では、この記事のタイトルを見てください。

このタイトルから何を書きたかったのか、な〜んも思い出せない

なにか思うところがあって、「あっ、これブログのネタにしよう」とこのタイトルだけを書いたのでしょうが、このタイトルからな〜んも思い出せません。
こんなこと、いままで一度もなかったのに。

いよいよ記憶力の低下が取り戻せないところまでやってきたぞ、これが30代後半のリアルだぞ、ということを記して、今宵は筆を置きます。いずれにしてもこんだけ書ければ上等。

本文と関係のない画像
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