“書いてあるほう”のタバスコと“書いてないほう”のタバスコ

職場の飲み会で、別チームのリーダーがタバスコのビンを凝視していました。

「タバスコのビン見てどうしたんですか?」
「改めて覚えなおそうと思って見てたんですけど、これ、“書いてないほう”のビンですね」
「何がですか? 書いてないほう?」
「前のビンは、ココに説明みたいのが書いてあったんですよ。選び抜かれた赤唐辛子と……なんだったかな……」

たしかに、なんかそういうの書いてあった気がする。

で、自宅のタバスコは“書いてあるほう”のビンでした。
このような内容です。

選びぬかれた赤唐辛子と、塩と、ビネガー。このシンプルな原料から生まれたタバスコ®️ブランド・ペパーソースはもっとも手軽でポピュラーなスパイス。食卓で厨房で、料理にひとふり。ピリッとお料理の味をグレードアップ。

リーダーは続けます。
「前は“書いてあるほう”のビンがほとんどだったんですが、さいきんは“書いてないほう”のビンが増えてきてますね」

世界は、着目する点が増えれば増えるほど面白くなるんですよね。教養が増えると世界の彩度が増すように、着目する点が増えても世界の彩度が増すと思います。やっぱり、できるリーダーはアンテナが高くて注視する点が面白い。
このエピソードを聞くまではそんなこと知らなかったし、そのことを聞いてからタバスコのビンに着目するようになりました。

さらにリーダーは続けます。
「書いてある説明みたいな内容を暗唱すると、女の子ウケもよかったんですけどね……」

そっち? そういう動機?

パスタとかピザとかにタバスコかけるのは日本人だけ
パスタとかピザとかにタバスコかけるのは日本人だけ

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