通っていた大学は三流にも及ばない、八流くらいの大学でした。
学生生活を思い出します。
くそぼろい学食は常にドブくさく、図書館前の噴水で全裸で水浴びする学生を掲示板で糾弾し、無関係なコンテクストで授業中に教授が学生に「死ね」と言う、学校・学生・教授、全方位的にコンプライアンス軽視の大学でした。いまは改善されているのかな。
その片鱗を感じたのは入学してすぐのこと。各サークルによる新入学生の勧誘活動においてです。
体育会系のサークルや文科系のサークルの担当者が、ビラを配ったり立て看板を出したりして、勧誘活動を実施していました。
けっこうみんな真剣。会員を増やすのに一生懸命なようすが伺えます。春のまぶしい日差しのもと、そこにははち切れんばかりの爽やかさがありました。
わたくしは「サークルとかなんかやろうかな、友だちつくったほうがよさそうだし」と思いながら構内をウロウロしていました。
(で、サークルのライトなノリだとカン違いして吹奏楽部に入部してめっちゃ後悔するのは、また別のお話)
ウロウロしているとき気づきました。映画の研究会と思しきサークルの立て看板に、ギリギリ検知できる違和感。
あれよく見ると、シマネ研究会じゃない?
シネマではなくシマネ。そう、Cinemaではなく、島根。
この大学の人たち、カタカナすら満足に書けないの? 新入学生を勧誘するという一大イベントだし、周知するサークル名称ってかなりだいじだと思うのに、間違っていることにだれも気づいてないの?
ただ、本当に島根を研究する会だった可能性もあります。