高校生くらいになると、学校でunkoするのも平気になり始めますね。
「人権」という概念に乏しい小学校において、学内でのunkoはすなわち自らの手でその「人権」を棄ててしまうような行為ですし、中学校でもまだその風潮はあったかと思います。
令和の小中学校でもそうなのかは知らん。
いっぽう高校生になれば、ふつうに学校でunkoできました。
わたくしは高校に自転車で通学していたので、寒い冬はとくに腹部が冷え、登校と同時にトイレットの個人ブースに駆け込むのが常でした。当時はこれを、「朝のおつとめ」と称していました。
そのようすは枕草子にも「冬は早朝(つとめて)……中略……わろし」と描かれており、千年の時を経てよく言ったものだなと、当時の学友たちは感心しておりました。
さて、いつものように登校と同時にトイレットの個人ブースに駆け込もうとした際、すでに先客がおられたので、その隣の個人ブースを使用したことがありました。
わたくしが個人ブースにて自分の時間を楽しんでいる(マイ・プレジャー・タイム)と、学友のFくんとMくんが「放尿、放尿っと〜」と言いながら入ってきました。トイレットにそんなことを言いながら入ってくるふたり組を見た(正確には聞いた)のは、後にも先にもそれだけです。
楽しく会話しながら放尿しているふたり。
「いや〜、あのとき」
「ぶっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「「……」」
「……でさ、あのとき」
「ブバッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「「……」」
先客の個人ブースのひとが、ふたりの会話に水をさすようにかなりの音量でファニーサウンドを展開します。
いや、さしているのは水などという無色透明無味無臭なものではなくダーティーなサムシングなのですが、なぜふたりがしゃべり出すタイミングでファニーサウンドを鳴らすのか。
放尿を終え、トイレットを出ていくと同時に押し殺した笑いを解放するふたり。廊下から小さく聞こえる「ギャハハ!」の声。そりゃ笑うわ。
わたくしもその後「いや〜さっきのあれ、おもしろかったねぇ」とふたりに言いたかったのですが、ファニーサウンド震源地の濡れ衣を着させられる危険性に鑑み(そういうのはなんかイヤだった)、20年前の当時は、このおもしろさを共有することはできませんでした。
よって、このブログに書いて供養とさせていただきます。