世界はいま、アフター中栓レボリューションにある

ドレッシング等の調味料系ボトルの進化が著しいです。

キャップと同時に中栓があきます。
キャップと同時に中栓があきます。

いまの調味料系のボトルは、キャップを開けると同時に中栓が開くようになっているのです。

以前のこういったボトルでは引っ張って開けるタイプの中栓が内容物を密封していて、それなりのチカラを込めた左右の手をもって引き開け、そのうえで不意の汁飛びを抑止するため繊細な行動も必要でした。
まさに動と静、そのバランスが調味料の初期使用にはつきものだったのです。

それが、「いつものチカラといつもの勢いでキャップを開ければ中栓も同時に開く」に。調味料の初期使用時に繰り出さざるを得なかった絶妙なバランス感覚は過去のものとし、わたくしたちは確実に未来に立っています。
SMAPが歌っていた「あのころの未来に ぼくらは立っているのかなぁ」の「あのころの未来」は、これです。

でもこの「中栓のあけ方」、わたくしたち昭和・平成の人間は「中栓」の概念および苦労を知ってるけど、初見だと「は? 中栓ってなに?」じゃない?

かつての「中栓」を知っているから「キャップを矢印の方向に回すとキャップと同時に中栓があきます」とわざわざ書くほどの利便性や、「中栓のあけ方が変わりました!」のビックリマークの妥当性も解りますが、もはや物理的に消滅したかのように見える「中栓」です。アフター中栓レボリューションに生きている若人には、当然このうやうやしきメッセージやビックリマークの意味も解らないでしょう。

そしてわたくしは思うのです。中栓って、あれ本当に必要だったの? と。

 

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