休みをとって家族と出かける予定だったのですが、クルマを運転してくれる義兄がインフルエンザにかかってしまったので中止に。何もしないのもアレなので、家から行きやすい日光に行ってきました(ひとりで)。
いま浅草から特急料金不要の快速東武日光行きというのが出ていて2時間強で日光まで行けるのですが、この直通の快速が近々廃止になるというウワサがあるのでこれに乗ります。
ほぼ直角のボックス席は長時間の乗車向きではないのですが、味があってよいです。旅情感。
わたくしは進行方向窓際に座っていたのですが、完全自由席であるため春日部から熟女グループ3名がわたくしのいるボックス席に入ってきました。「うるさいおばさんたちでごめんね〜」みたいなことを言われて「あ、大丈夫です」と言うのが精いっぱいでした。その後みかん1個を勧められたのですが、とりあえず遠慮しました。面白みもなくて申し訳ありません。
日光に着き、特に想いもなくなんとなく来たので、念のため何度目かの東照宮を参拝することにしました。
たしか眠り猫がリニューアル(塗り直し)していたハズ。
いま改めて東照宮を参拝してみると、いい意味でしっちゃかめっちゃかで、見れば見るほどおもしろいですね。
寺社仏閣というと基本的には木造のこげ茶色だと思いますが、東照宮はこげ茶色の建物があまり目につきません。総天然色。
わたくしのバイブルこと『ブラタモリ』で「日光東照宮は江戸時代のテーマパーク」と言われており、確かに洋の東西を問わずハデで、かつ当時の最新技術の粋を集めたような建築は、徳川の権威権力を見せつけるかのようなテーマパークそのものでした。
あらゆる建築物に動物(想像上のもの含む)が彫られていて、まさに東京ディズニーランドならぬ、日光徳川ランド。想像上の動物を彫る際、おそらくは複数人で彫ったと思うのですが、どうやってそのイメージを共有したのでしょうか。
技術面で驚いたのは、方位の完全性と免震技術です。
徳川家康廟(東照宮の奥にある徳川家康のお墓)は、完全な南を向いてしました。iPhoneのコンパスがずれてなければ、その角度は180°に一致していました。
五重塔は限定公開されていたので、300円払って観てみました。五重塔の中心には地盤から10cm浮いた心柱が吊り下げられており、この心柱が地震の揺れを打ち消しているそうです。この技術は東京スカイツリーにも使われており、五重塔の立地している標高とスカイツリーの高さも同じくらい(双方約640m)とのことで、不思議と呼応しているようです。
東照宮なんてこどものころにも行ってますが、やっぱり名勝の見学は、こどもは価値を解らず終えてしまってるなと思いました。
東照宮の参拝を終えて満足したらおなかが空いたので、その辺で適当に山菜そばを食べたのですが、これが972円した上にぬるくてたいして美味しくなく、いわゆる観光地ごはんでした。
たぶん江戸時代に東照宮にきた観光客も「だいたいこういうとこの飯はこんなもんでござるな」って愚痴ってたのかなと思うと、逆に過去から現在、そして未来への歴史のつながりを感じませんか。
わたくしは感じないし、ふつうに972円分の料理を出して欲しいなと思います。