近所のスーパーで夕食の品定めをしていたところ、同行の妻がカップ麺コーナーに駆け寄る勢いで急に方向転換しました。
そこには平積みされた『貝だしうどん』が。妻はこういうお出汁系の麺類が好みなので、「ああ、そうだよね。貝だしうどん気になるよね。そういうの、好きだよね」と思いました。
「あ、なんだ。『貝だしうどん』か。『具なしうどん』かと思った」
期待はずれを絵に描いたような、いまにも「ちぇっ」が出そうな妻の反応。
わたくしの琴線接触が入れ子構造になってるので、ひとつひとつ紐解きます。
まずは、『貝だしうどん』を『具なしうどん』と見間違える。
これは解る。こうして並ぶと見間違えもナットク。琴線接触はあったものの、これは意外といいんです。理解が容易い。
つぎに、『具なしうどん』だと思って駆け寄るメンタリティ。
「具なしうどん」にそんな方向転換して駆け寄るまでの訴求力あるの? なんで?
さらにいうと、「具なしうどん」を渇望していたとして、「具なしうどん」というマイナス要素がパッケージに書かれるかどうか。つまりそれはいわゆる「素うどん」だと思うのですが、「素うどん」ではなく「具なしうどん」と書かれた辞書をアタマの中に準備しているという点も興味深いです。
しかも実際は「貝だしうどん」だったから、その熱量は相当で、その落差が「がっかり」として顕在化している。
そして、「貝だしうどん気になるよね、好きだよね」のわたくしの理解の誤り。
なんかもうぜんぶ間違っていて恥ずかしい。
妻とは結婚して13年くらい経つのですが、まだ妻が解りません。