「怒って出てっちゃった」という言い回しをよく使う。
複数人で集まって会話なり食事なりしている際、その中のひとりが電話やトイレなどで席を外してその空間から出ていくことがあると思う。
ちょっと間をおいて「あれ、怒って出てっちゃったのかな」と言うと、かなりの確率でちょっとウケる。爆笑はないけど、ちょっとウケるのだ。
「あれ、怒って出てっちゃったのかな」というと「なんで笑?」「怒るところあった?」とツッコミをもらえるし、ノってくれる人がいると、それまでのやりとりを思い出し「あ〜、さっきのシュークリームのくだりがよくなかったですかね」とか、「やっぱりGLAY歌うから…」などとタッチ逆鱗ポイントを推察してくれるので、そこでもうひと笑い起こる(そしてその逆鱗ポイントもたいした内容ではない)。
かなり混雑している、現地の人がやってる系の中華料理店でひとりごはんを食べていたら、おじさんがわたくしの斜向かいに座り相席になった。
注文をしたくてメニューを片手に「すいません」と店員さんに声をかけるも、混雑しているため「チョチョ、チョットマッテクダサ〜イ」と後回し。
一向に店員さんはおじさんのところに来ず、なんなら後から来た客の注文を先にとったりしている。
おじさんは手に持っていたメニューを叩きつけ、舌打ちをし、怒って出てっちゃった。
え〜…。
本当に怒って出てっちゃうのを目の当たりにすると、ぜんぜん笑えない学びがあった。
ファンタジーunkoはおもしろいのに、リアルunkoを目前にすると笑えないのと同じ。