東京の地名からその土地がどのような性質かをひもとき、津波や水害の危険性がどの程度あるかについて書いた本です。
正直、期待はずれの内容でした。
どちらかというと、まずその土地の標高ありきでそこから地名を当てはめ「ホラ危険でしょ」と論説している感じでした。地名というより、「この辺りは標高2mだから東日本大震災級の津波が来たら危険」というのを延々と繰り返す内容です。しかも、文章自体もあまりよくないです。
わたくしはてっきり、かつて東京にも かのような巨大な津波がきて、その記憶が地名に残っている、ということを書いてあるのだと思い本書を手にとったのですが、前述がつらつら書いてあっただけだったので、ひじょうに退屈でした。
「池尻」は「池」が付くから危険だけど、「池袋」は「池」が付いても安全という論理矛盾の理由が、「標高」だったのはもう…。地名関係ないじゃん…。
ただ、地名の由来は多く知ることができたので、そこは楽しかったかなと思います。まあこちらも、わたくしくらいの地名好きにはおなじみの内容が多かったですが…。
さいきん本を読むようになって、だいたいの本は面白かったのですが、こちらはちょっとオススメできません。東京の地名の由来をライトに知りたい!というかたであれば是非。(それも、竹内誠さんの「東京の地名由来辞典」という本のほうがいいですが…)