会話の中でわたくしのクチから「◯◯み」という単語が出てくると、「◯◯美」と勘違いした妻が妬んでくる、というどこまでも無意味な茶番をよくやります。
なんのことか解らないと思いますので事例を挙げますと、例えば食事をしていて、魚介の旨味に舌鼓をうったわたくしが「さかなの旨味が出てるね」と言うと、妻は「うま美って誰よ!」と激昂する、というものです。すぐにわたくしが「誰よ!」と言って、その後は淡々とし元の会話のレールに戻ります。
むりやり「◯◯美」と勘違いするところがおもしろいと思ってます。おもしろいでしょ? おもしろくない? おもしろいでしょ! おもしろいですよね! そうですね?
わたくし「新しいめがね欲しいけど、視力が悪すぎるからレンズの厚みが気になるな…」
妻「あつ美って誰よ!」
わたくし「誰よ!」
妻「みかん甘いよ」
わたくし「おお、たしかに甘みがすごい」
妻「あま美って誰よ!」
わたくし「誰よ!」
わたくし(定食屋で)「ほう、みそ汁はシジミだね。たまに食べるとめっちゃうまい」
妻「しじ美って誰よ!」
わたくし「誰よ!」
妻「脚がむくんでる」
わたくし「メディキュットかなんかでむくみはとれないかね」
妻「むく美って誰よ!」
わたくし「誰よ!」
高確率でコール&レスポンスが成立するのですが、たまに成立しないこともあります。
わたくし「帰ってくるとき、駅前でねずみが走ってたよ」
妻「ふーん、ねこちゃんは?」
わたくし「……」
「◯◯み」でも、単語が名詞だと拾うのは難しいかもしれません。
そういう点では、「シジミ」を「しじ美」と勘違いできたのはかなりのファインプレーと言えます。
するほうが難しい勘違いというのは、もはやお笑いのネタと同義でもあるのですが、わたくしたちがどこを目指しているのかは解りません。
ただひとつ言えることは、このやりとりはどこまでも無意味である、ということ。